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信仰の勇士エフタは何を捧げたのか?

  • Writer: yoichi
    yoichi
  • May 22, 2020
  • 11 min read

Updated: Jun 28, 2020

Alan Pateman牧師

「失望の感情の中に溺れるのはあまりにたやすく、特に他人やリーダーが一緒になっている時こそ特にそうだ。私は失望からだきるだけ早く抜け出すことを学んだ。さもなければ、赦せない心が私たちの心の内側の焦点を奪い、神に用いられることがもはやできないようにと私たちをとらえるのだ。」

11:1 さて、ギルアデ人エフタは勇士であったが、彼は遊女の子であった。エフタの父親はギルアデであった。 11:2 ギルアデの妻も、男の子たちを産んだ。この妻の子たちが成長したとき、彼らはエフタを追い出して、彼に言った。「あなたはほかの女の子だから、私たちの父の家を受け継いではいけない。」

遊女の

遊女のとする説もあるが、意味としてはその他に「宿の女主人」、「偶像礼拝者」などがあり、カナン人の女性が母親だったとする説がある。であれば家を継げない理由も明確になる。

「ほかの」

akh-air' From H309; properly hinder; generally next, other, etc.:—(an-) other (man), following, next, strange.

他の、隣の、見知らぬ(異邦人を暗示)

11:3 そこで、エフタは兄弟たちのところから逃げて行き、トブの地に住んだ。すると、エフタのところに、ごろつきが集まって来て、彼といっしょに出歩いた。

ごろつき

rake,

From H7324; empty; figuratively worthless:—emptied (-ty), vain (fellow, man).

一文無し、価値のない者、貧乏人、つまらない仲間

カナン人の子だとすると、仲間にしたのは貧乏なカナン人であり説明も付く。

11:4 それからしばらくたって、アモン人がイスラエルに戦争をしかけてきた。 11:5 アモン人がイスラエルに戦争をしかけてきたとき、ギルアデの長老たちはトブの地からエフタを連れて来ようと出かけて行き、 11:6 エフタに言った。「来て、私たちの首領になってください。そしてアモン人と戦いましょう。」 11:7 エフタはギルアデの長老たちに言った。「あなたがたは私を憎んで、私の父の家から追い出したではありませんか。あなたがたが苦しみに会ったからといって、今なぜ私のところにやって来るのですか。」

弱いものへの権利については詩編でこう書いている。

82:3 弱い者とみなしごとのためにさばき、悩む者と乏しい者の権利を認めよ。 82:4 弱い者と貧しい者とを助け出し、悪者どもの手から救い出せ。

11:8 すると、ギルアデの長老たちはエフタに言った。「だからこそ、私たちは、今、あなたのところに戻って来たのです。あなたが私たちといっしょに行き、アモン人と戦ってくださるなら、あなたは、私たちギルアデの住民全体のかしらになるのです。」 11:9 エフタはギルアデの長老たちに言った。「もしあなたがたが、私を連れ戻して、アモン人と戦わせ、【主】が彼らを私に渡してくださったら、私はあなたがたのかしらになりましょう。」 11:10 ギルアデの長老たちはエフタに言った。「【主】が私たちの間の証人となられます。私たちは必ずあなたの言われるとおりにします。」 11:11 エフタがギルアデの長老たちといっしょに行き、民が彼を自分たちのかしらとし、首領としたとき、エフタは自分が言ったことをみな、ミツパで【主】の前に告げた。

エフタは自分が「かしら」になったことをミツパで主に告げ、主によって立つことを選んだ。ミツパとはヤコブが追いかけてきたラバンと契約した場所である。したがって、異邦人を母に持つエフタであるが、信仰は正しく持っていた。

31:49 またそれはミツパとも呼ばれた。彼がこう言ったからである。「われわれが互いに目が届かない所にいるとき、【主】が私とあなたとの間の見張りをされるように。

そして「ミツパで【主】の前に告げた。」との言葉から決してエフタが自分の復讐心でその立場に立ったわけではなく、主の前に謙虚に立ったことがわかる。

ホセ 8:4 彼らは王を立てた。だが、わたしによってではない。彼らは首長を立てた。だが、わたしは知らなかった。彼らは銀と金で自分たちのために偶像を造った。彼らが断たれるために。

11:12 それから、エフタはアモン人の王に使者たちを送って、言った。「あなたは私と、どういうかかわりがあって、私のところに攻めて来て、この国と戦おうとするのか。」 11:13 すると、アモン人の王はエフタの使者たちに答えた。「イスラエルがエジプトから上って来たとき、アルノン川からヤボク川、それにヨルダン川に至るまでの私の国を取ったからだ。だから、今、これらの地を穏やかに返してくれ。」 11:14 そこで、エフタは再びアモン人の王に使者たちを送って、 11:15 彼に、エフタはこう言うと言わせた。「イスラエルはモアブの地も、アモン人の地も取らなかった。 11:16 イスラエルは、エジプトから上って来たとき、荒野を通って葦の海まで行き、それからカデシュに来た。 11:17 そこで、イスラエルはエドムの王に使者たちを送って、言った。『どうぞ、あなたの国を通らせてください。』ところが、エドムの王は聞き入れなかった。イスラエルはモアブの王にも使者たちを送ったが、彼も好まなかった。それでイスラエルはカデシュにとどまった。 11:18 それから、彼らは荒野を行き、エドムの地とモアブの地を回って、モアブの地の東に来て、アルノン川の向こう側に宿営した。しかし、モアブの領土には入らなかった。アルノンはモアブの領土だったから。 11:19 そこでイスラエルは、ヘシュボンの王で、エモリ人の王シホンに使者たちを送って、彼に言った。『どうぞ、あなたの国を通らせて、私の目的地に行かせてください。』 11:20 シホンはイスラエルを信用せず、その領土を通らせなかったばかりか、シホンは民をみな集めてヤハツに陣を敷き、イスラエルと戦った。 11:21 しかし、イスラエルの神、【主】が、シホンとそのすべての民をイスラエルの手に渡されたので、イスラエルは彼らを打った。こうしてイスラエルはその地方に住んでいたエモリ人の全地を占領した。 11:22 こうして彼らは、アルノン川からヤボク川までと、荒野からヨルダン川までのエモリ人の全領土を占領した。 11:23 今、イスラエルの神、【主】は、ご自分の民イスラエルの前からエモリ人を追い払われた。それをあなたは占領しようとしている。 11:24 あなたは、あなたの神ケモシュがあなたに占領させようとする地を占領しないのか。私たちは、私たちの神、【主】が、私たちの前から追い払ってくださる土地をみな占領するのだ。 11:25 今、あなたはモアブの王ツィポルの子バラクよりもまさっているのか。バラクは、イスラエルと争ったことがあるのか。彼らと戦ったことがあるのか。 11:26 イスラエルが、ヘシュボンとそれに属する村落、アロエルとそれに属する村落、アルノン川の川岸のすべての町々に、三百年間住んでいたのに、なぜあなたがたは、その期間中に、それを取り戻さなかったのか。 11:27 私はあなたに罪を犯してはいないのに、あなたは私に戦いをいどんで、私に害を加えようとしている。審判者である【主】が、きょう、イスラエル人とアモン人との間をさばいてくださるように。」 11:28 アモン人の王はエフタが彼に送ったことばを聞き入れなかった。 11:29 【主】の霊がエフタの上に下ったとき、彼はギルアデとマナセを通り、ついで、ギルアデのミツパを通って、ギルアデのミツパからアモン人のところへ進んで行った。

主の霊がくだるとき、イザヤに次の事が起きた。

イザ 61:1 神である主の霊が、わたしの上にある。【主】はわたしに油をそそぎ、貧しい者に良い知らせを伝え、心の傷ついた者をいやすために、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、囚人には釈放を告げ、 61:2 【主】の恵みの年と、われわれの神の復讐の日を告げ、すべての悲しむ者を慰め、 61:3 シオンの悲しむ者たちに、灰の代わりに頭の飾りを、悲しみの代わりに喜びの油を、憂いの心の代わりに賛美の外套を着けさせるためである。彼らは、義の樫の木、栄光を現す【主】の植木と呼ばれよう。

11:30 エフタは【主】に誓願を立てて言った。「もしあなたが確かにアモン人を私の手に与えてくださるなら、 11:31 私がアモン人のところから無事に帰って来たとき、私の家の戸口から私を迎えに出て来る、その者を【主】のものといたします。私はその者を全焼のいけにえとしてささげます。」

「全焼のいけにえ」

o-law', o-law' Feminine active participle of H5927; a step or (collectively stairs, as ascending); usually a holocaust (as going up in smoke):—ascent, burnt offering (sacrifice), go up to. See also H5766.

階段、はしご、上にのぼっていく、煙り、全焼のいけにえ

「全焼の」という意味が「階段、はしご」であれば次の聖句も意味が分かる。

28:12 そのうちに、彼は夢を見た。見よ。一つのはしごが地に向けて立てられている。その頂は天に届き、見よ、神の使いたちが、そのはしごを上り下りしている。

「私はその者を全焼のいけにえとしてささげます。」

והיה ליהוה והעליתיהו עולה vehayah layhovah, vehaalithihu olah;

「私はこれを主へ使えるものとして任命する、或いはそれを全焼のいけにえとする。」「もしそれが全焼のいけにえにふさわしいものなら、全焼のいけにえとし、聖職にふさわしいものなら聖職に任命する」

この言葉に一文字アレフが加わると「私はその者を全焼のいけにえとしてささげます。」と誤訳になる。


エフタは決して娘をBBQにしたのではない。聖職に任命したのである。

11:32 こうして、エフタはアモン人のところに進んで行き、彼らと戦った。【主】は彼らをエフタの手に渡された。 11:33 ついでエフタは、アロエルからミニテに至るまでの二十の町を、またアベル・ケラミムに至るまでを、非常に激しく打った。こうして、アモン人はイスラエル人に屈服した。 11:34 エフタが、ミツパの自分の家に来たとき、なんと、自分の娘が、タンバリンを鳴らし、踊りながら迎えに出て来ているではないか。彼女はひとり子であって、エフタには彼女のほかに、男の子も女の子もなかった。 11:35 エフタは彼女を見るや、自分の着物を引き裂いて言った。「ああ、娘よ。あなたはほんとうに、私を打ちのめしてしまった。あなたは私を苦しめる者となった。私は【主】に向かって口を開いたのだから、もう取り消すことはできないのだ。」

11:39 二か月の終わりに、娘は父のところに帰って来たので、父は誓った誓願どおりに彼女に行った。彼女はついに男を知らなかった。こうしてイスラエルでは、

男を知らない とはイスラエルの言葉で、神に身を捧げたことを示す。したがって訳通りに何か殺して生贄にしたわけではない。

11:40 毎年、イスラエルの娘たちは出て行って、年に四日間、ギルアデ人エフタの娘のために嘆きの歌を歌うことがしきたりとなった。

これはエフタの娘が神の教えに従い父をののしらず、黙って神に仕え、それをイスラエルの娘たちが嘆いて慰めたことを暗示している。

マタ 15:4 神は『あなたの父と母を敬え』、また『父や母をののしる者は死刑に処せられる』と言われたのです。

エフタは結局、娘を殺したのではなく、BBQにしたのでもない。生涯を神に捧げさせたのであり、だからへブル人への手紙にも信仰の英雄として書かれている。

ヘブル 11:32 これ以上、何を言いましょうか。もし、ギデオン、バラク、サムソン、エフタ、またダビデ、サムエル、預言者たちについても話すならば、時が足りないでしょう。 11:33 彼らは、信仰によって、国々を征服し、正しいことを行い、約束のものを得、獅子の口をふさぎ、 11:34 火の勢いを消し、剣の刃をのがれ、弱い者なのに強くされ、戦いの勇士となり、他国の陣営を陥れました。

私たちは自分の罪もあれば、エフタの出自のように自分にはどうしようもできない問題もある。しかし、神はこう言っている。

詩篇 103篇3~5節 "主は、あなたのすべての咎を赦し、あなたのすべての病をいやし、 あなたのいのちを穴から贖い、あなたに、恵みとあわれみとの冠をかぶらせ、 あなたの一生を良いもので満たされる。あなたの若さは、鷲のように、新しくなる。"

そしてむしろ弱さは大切なのである。

コリント人への手紙 第二 11章30節 "もしどうしても誇る必要があるなら、私は自分の弱さを誇ります。"

Ⅱコリ 12:7 また、その啓示があまりにもすばらしいからです。そのために私は、高ぶることのないようにと、肉体に一つのとげを与えられました。それは私が高ぶることのないように、私を打つための、サタンの使いです。 12:8 このことについては、これを私から去らせてくださるようにと、三度も主に願いました。 12:9 しかし、主は、「わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからである」と言われたのです。ですから、私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ大いに喜んで私の弱さを誇りましょう。 12:10 ですから、私は、キリストのために、弱さ、侮辱、苦痛、迫害、困難に甘んじています。なぜなら、私が弱いときにこそ、私は強いからです。

エフタも弱い立場であったが信仰によって立ち上がり、その弱さが神に対する敬虔さを産み、神の愛が注がれ強さになり、イスラエルに勝利をもたらした。

イザ 40:27 ヤコブよ。なぜ言うのか。イスラエルよ。なぜ言い張るのか。「私の道は【主】に隠れ、私の正しい訴えは、私の神に見過ごしにされている」と。 40:28 あなたは知らないのか。聞いていないのか。【主】は永遠の神、地の果てまで創造された方。疲れることなく、たゆむことなく、その英知は測り知れない。 40:29 疲れた者には力を与え、精力のない者には活気をつける。 40:30 若者も疲れ、たゆみ、若い男もつまずき倒れる。 40:31 しかし、【主】を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない。




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