4月21日 イエスは全ての痛みを知っている

ロメオ・ダレール

1994年当時ルワンダPKO司令官。

1994年1月11日、匿名の通報で武器がルワンダに空輸されていることを把握、現場を押さえて当時のPKO担当事務次長コフィーアナンに通知、没収するように申し出たが、アナンは却下。4月6日、ルワンダ大統領の搭乗機が撃墜。翌日、首相が平静を呼びかけるラジオ放送を行うため放送局に行くこととなり、ダレールはベルギー兵10名とガーナを兵を警護にあてた。ところが、そのベルギー兵10名がすでにラジオ局を占拠していた反政府側につかまる。その後、ベルギー兵たちが大統領機を撃墜したとのデマを反政府側ラジオが流したため、彼らは引きずり出され拷問を受け、虐殺。アナンが無視した匿名の通報通りのシナリオが進む。

当時の国連軍担当事務官のアナン、クリントン、ミッテラン、と各国に虐殺の事態を通報し助けを乞うものの、一週間ほどは何の応答もなく虐殺が進む。

服役後、戦時症候群でアル中となり自殺未遂。

回復後、上院議員となったが、2004年のウガンダ虐殺10周年の記念日にウガンダ大統領、ベルギー政府から虐殺を止められなかったとして非難を受ける。一方、当時の国連の上司であり密告の通報を漏らしたアナンは2001年にノーベル平和賞の栄誉を受けている。

彼はPKO派遣兵士の家族、子どもたち妻たちに自身の体験を話す。家族は、子どもがぐれる配偶者の浮気などの問題の発生率が高い。

そして、最後にこう尋ねる。

「今すぐ、帰ってきてほしいと思いますか?」

すると全員が、いや、最後まで任務を遂行してほしい、そう答える。

小学校低学年の子どもたちも、そう答え、目を輝かせる。

そして彼は答える「わかってくれてありがとう。いやな仕事だけれども、誰かがそこにいなければ、もっとひどいことが起きるんだ。誰かがそこに立っていなければならないんだ。」

そして子どもたち、妻たちは兵士が帰るまで力をもらい立ち直っていく。

苦難を超えた人だけが語れる重い言葉であり、その中で苦しんでいる人たちを立ち上がらせる力を持っている。

当事者だから語れるのである。

出 12:21 そこで、モーセはイスラエルの長老たちをみな呼び寄せて言った。「あなたがたの家族のために羊を、ためらうことなく、取り、過越のいけにえとしてほふりなさい。

12:22 ヒソプの一束を取って、鉢の中の血に浸し、その鉢の中の血をかもいと二本の門柱につけなさい。朝まで、だれも家の戸口から外に出てはならない。

12:23 【主】がエジプトを打つために行き巡られ、かもいと二本の門柱にある血をご覧になれば、【主】はその戸口を過ぎ越され、滅ぼす者があなたがたの家に入って、打つことがないようにされる。

過ぎ越しH6453

פֶּסַח

pesach

peh'-sakh

From H6452; a pretermission, that is, exemption; used only technically of the Jewish Passover (the festival or the victim):—passover (offering).

見過ごす、例外としてのぞかれる

イザ [ 53 ]

53:1 私たちの聞いたことを、だれが信じたか。【主】の御腕は、だれに現れたのか。

53:2 彼は主の前に若枝のように芽ばえ、砂漠の地から出る根のように育った。彼には、私たちが見とれるような姿もなく、輝きもなく、私たちが慕うような見ばえもない。

53:3 彼はさげすまれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で病を知っていた。人が顔をそむけるほどさげすまれ、私たちも彼を尊ばなかった。

53:4 まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みをになった。だが、私たちは思った。彼は罰せられ、神に打たれ、苦しめられたのだと。

53:5 しかし、彼は、私たちのそむきの罪のために刺し通され、私たちの咎のために砕かれた。彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、彼の打ち傷によって、私たちはいやされた。

53:6 私たちはみな、羊のようにさまよい、おのおの、自分かってな道に向かって行った。しかし、【主】は、私たちのすべての咎を彼に負わせた。

53:7 彼は痛めつけられた。彼は苦しんだが、口を開かない。ほふり場に引かれて行く羊のように、毛を刈る者の前で黙っている雌羊のように、彼は口を開かない。

53:8 しいたげと、さばきによって、彼は取り去られた。彼の時代の者で、だれが思ったことだろう。彼がわたしの民のそむきの罪のために打たれ、生ける者の地から絶たれたことを。

53:9 彼の墓は悪者どもとともに設けられ、彼は富む者とともに葬られた。彼は暴虐を行わず、その口に欺きはなかったが。

53:10 しかし、彼を砕いて、痛めることは【主】のみこころであった。もし彼が、自分のいのちを罪過のためのいけにえとするなら、彼は末長く、子孫を見ることができ、【主】のみこころは彼によって成し遂げられる。

53:11 彼は、自分のいのちの激しい苦しみのあとを見て、満足する。わたしの正しいしもべは、その知識によって多くの人を義とし、彼らの咎を彼がになう。

53:12 それゆえ、わたしは、多くの人々を彼に分け与え、彼は強者たちを分捕り物としてわかちとる。彼が自分のいのちを死に明け渡し、そむいた人たちとともに数えられたからである。彼は多くの人の罪を負い、そむいた人たちのためにとりなしをする。

イエスはこの過ぎ越しの祭りに十字架についた。

そして私たちの罪の身代わりとなり、罪を赦し傷をいやす。

Ⅰペテ

3:18 キリストも一度罪のために死なれました。正しい方が悪い人々の身代わりとなったのです。それは、肉においては死に渡され、霊においては生かされて、私たちを神のみもとに導くためでした。

Ⅱコリ

1:4 神は、どのような苦しみのときにも、私たちを慰めてくださいます。こうして、私たちも、自分自身が神から受ける慰めによって、どのような苦しみの中にいる人をも慰めることができるのです。

1:5 それは、私たちにキリストの苦難があふれているように、慰めもまたキリストによってあふれているからです。

1:6 もし私たちが苦しみに会うなら、それはあなたがたの慰めと救いのためです。もし私たちが慰めを受けるなら、それもあなたがたの慰めのためで、その慰めは、私たちが受けている苦難と同じ苦難に耐え抜く力をあなたがたに与えるのです。

ロメオ　ダレール氏は自身と同じ境遇にある人々に向かい、過酷な体験を語ることで励ます力を与える。神は更に罪を赦すだけではなく、私たちよりももっと過酷な体験をしているのであり、私たちの味わうすべての苦難と同じ体験をしているからこそ、私たちを慰めることもできる。

人から売られましたか?

マタ

26:15 こう言った。「彼をあなたがたに売るとしたら、いったいいくらくれますか。」すると、彼らは銀貨三十枚を彼に支払った。

人々から知らないといわれましたか?

ヨハ 18:17 すると、門番のはしためがペテロに、「あなたもあの人の弟子ではないでしょうね」と言った。ペテロは、「そんな者ではない」と言った。

鞭で打たれましたか?

ヨハ

19:1 そこで、ピラトはイエスを捕らえて、むち打ちにした。

強い者、大勢に囲まれいじめられましたか?

ヨハ19:2 また、兵士たちは、いばらで冠を編んで、イエスの頭にかぶらせ、紫色の着物を着せた。

馬鹿にされ、平手で打たれましたか?

ヨハ19:3 彼らは、イエスに近寄っては、「ユダヤ人の王さま。ばんざい」と言い、またイエスの顔を平手で打った。

いわれなき罪を着せられ、人々から無実の罪で有罪だとつるし上げられましたか?

ヨハ9:5 それでイエスは、いばらの冠と紫色の着物を着けて、出て来られた。するとピラトは彼らに「さあ、この人です」と言った。

19:6 祭司長たちや役人たちはイエスを見ると、激しく叫んで、「十字架につけろ。十字架につけろ」と言った。ピラトは彼らに言った。「あなたがたがこの人を引き取り、十字架につけなさい。私はこの人には罪を認めません。」

人々から知らないと拒絶されましたか?

ヨハ19:15 彼らは激しく叫んだ。「除け。除け。十字架につけろ。」ピラトは彼らに言った。「あなたがたの王を私が十字架につけるのですか。」祭司長たちは答えた。「カイザルのほかには、私たちに王はありません。」

いわれのない重荷を負わされましたか?

ヨハ19:17 彼らはイエスを受け取った。そして、イエスはご自分で十字架を負って、「どくろの地」という場所(ヘブル語でゴルゴタと言われる)に出て行かれた。

無実の罪で罰を受け逃げ出せませんでしたか?

ヨハ19:18 彼らはそこでイエスを十字架につけた。イエスといっしょに、ほかのふたりの者をそれぞれ両側に、イエスを真ん中にしてであった。

いわれなき罪で人々の前で辱められさらし者にされましたか?

ヨハ19:19 ピラトは罪状書きも書いて、十字架の上に掲げた。それには「ユダヤ人の王ナザレ人イエス」と書いてあった。

19:20 それで、大ぜいのユダヤ人がこの罪状書きを読んだ。イエスが十字架につけられた場所は都に近かったからである。またそれはヘブル語、ラテン語、ギリシヤ語で書いてあった。

持っているものをはぎ取られましたか?

ヨハ19:23 さて、兵士たちは、イエスを十字架につけると、イエスの着物を取り、ひとりの兵士に一つずつあたるよう四分した。また下着をも取ったが、それは上から全部一つに織った、縫い目なしのものであった。

しかし、それは神の定めた計画でした。

ヨハ１９:24 そこで彼らは互いに言った。「それは裂かないで、だれの物になるか、くじを引こう。」それは、「彼らはわたしの着物を分け合い、わたしの下着のためにくじを引いた」という聖書が成就するためであった。

傷つき弱り倒れている時、傷口に塩を塗られるようなことをされましたか?

19:29 そこには酸いぶどう酒のいっぱい入った入れ物が置いてあった。そこで彼らは、酸いぶどう酒を含んだ海綿をヒソプの枝につけて、それをイエスの口もとに差し出した。

人々から唾をかけられましたか? 平手で殴られましたか? こぶしで殴られましたか?

マタイ26:67 そうして、彼らはイエスの顔につばきをかけ、こぶしでなぐりつけ、また、他の者たちは、イエスを平手で打って、

人々から囲まれいじめられましたか?

マタイ 26:68 こう言った。「当ててみろ。キリスト。あなたを打ったのはだれか。」

信頼し仲の良かった人から、最も自分がつらい時に、知らないといわれ見捨てられましたか?

26:69 ペテロが外の中庭にすわっていると、女中のひとりが来て言った。「あなたも、ガリラヤ人イエスといっしょにいましたね。」

26:70 しかし、ペテロはみなの前でそれを打ち消して、「何を言っているのか、私にはわからない」と言った。

妬みの故に罠にはめられましたか?

マタ 27:18 ピラトは、彼らがねたみからイエスを引き渡したことに気づいていたのである。

人々からさげすまれ、侮辱されましたか?

マタイ 27:39 道を行く人々は、頭を振りながらイエスをののしって、

27:40 言った。「神殿を打ちこわして三日で建てる人よ。もし、神の子なら、自分を救ってみろ。十字架から降りて来い。」

27:41 同じように、祭司長たちも律法学者、長老たちといっしょになって、イエスをあざけって言った。

一番信頼している人、親に見捨てられましたか?

マタ

27:46 三時ごろ、イエスは大声で、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と叫ばれた。これは、「わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。

残酷であるが、これらはイザヤ書の預言が成就されなければならないものばかりであった。

私たちの苦難を味わったものだからこそ、私たちと共に重荷を背負い、私たちの苦しみを理解し慰め、世の艱難に対して再び立ち上がる力を与え、そして私たちの今日の罪を赦し、明日への力を与えることができるのです。

私たちはPesach、つまり罪の対象の例外として扱われ、エデンの園から追い出され神との間に隔たりができてしまったアダムとイブの罪の呪縛から贖われ、神から多くの愛を受け取るのです。

ロマ

5:3 そればかりではなく、患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み出し、

5:4 忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。

5:5 この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。

5:6 私たちがまだ弱かったとき、キリストは定められた時に、不敬虔な者のために死んでくださいました。

5:8 しかし私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。

ロマ

4:25 主イエスは、私たちの罪のために死に渡され、私たちが義と認められるために、よみがえられたからです。